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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第4弾

知っておきたい最新の税務情報 第4弾 [2011.6.16]

取引先等の災害に関する法人税関係の主な税務上の取扱いについて
 この度の東日本大震災の発生に伴い、取引先等が被害を受けた場合の法人が支出する費用などの現行の主な税務上の取扱いについては、次のとおりとなっております。

 

災害見舞金に充てるために同業団体等へ拠出する分担金等

 法人が、所属する同業団体等の構成員の有する事業用資産について災害により損失が生じた場合に、その損失の補てんを目的とする構成員相互の扶助等に係る規約等に基づき合理的な基準に従って、同業団体等から賦課され、拠出する分担金等は、その支出する事業年度の損金の額に算入されます。

 この場合、「分担金等」は、あらかじめ定められている規約等に基づくものに限定されるのかが問題になりますが、災害の発生を契機に新たに定められた規約等に基づくものであっても、その拠出が合理的な基準に従って災害発生後に賦課され拠出されるものであれば、損金の額に算入されます。

 

取引先に対する災害見舞金等

 法人が、被災前の取引関係の維持・回復を目的として、取引先の復旧過程においてその取引先に対して行った災害見舞金の支出、事業用資産の供与等のために要した費用は、交際費等に該当しないものとして損金の額に算入されます。

 災害見舞金とはどの程度の金額をいうのかが問題になりますが、法人がこのような災害見舞金を支出するに当たって、その取引先の被災の程度、取引先との取引の状況等を勘案した相応の災害見舞金であれば、その金額の多寡は問われないこととされています。

 

取引先に対する売掛金等の免除等

 法人が、災害を受けた取引先の復旧過程において、復旧支援を目的として売掛金、貸付金等の債権を免除する場合には、その免除することによる損失は寄附金又は交際費等以外の費用として損金の額に算入されます。既契約のリ−ス料、貸付利息、割賦代金の減免を行う場合及び災害発生後の取引につき従前の取引条件を変更する場合も、同様に取り扱われます。

 「取引先」の範囲はどこまでかが問題になりますが、得意先、仕入先、下請工場、特約店、代理店等のように直接取引を行うもののほか、商社等を通じた取引であっても自ら価格交渉等を行っている場合の商品納入先など、実質的な取引関係にあると認められるものも含まれます。

 また、いつまでに免除することが必要かが問題になりますが、売掛債権の免除は、災害発生後相当の期間内、例えば、店舗等の損壊によりやむなく仮店舗により営業を行っている場合のように、被災した取引先が通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間内に行うことが前提となります。

 

取引先に対する低利又は無利息による融資

 法人が、災害を受けた取引先の復旧過程において、復旧支援を目的として低利又は無利息による融資を行った場合における通常収受すべき利息と実際に収受している利息との差額は、寄附金に該当しないものとされます。

 これは、その融資が被害を受けた取引先の復旧過程において復旧支援を目的として行われるものであり、その復旧支援を通じて自らが蒙る損失を回避するためのものであるとみることができるからです。

 

自社製品等の被災者に対する提供

 法人が、あらかじめ特定のごく限られた者のみに対する贈答(利益供与)を目的として行われた自社製品等の提供は、寄附金又は交際費等に該当します。

 しかし、不特定又は多数の被災者を救援するために緊急に行う自社製品等の提供に要する費用は、寄附金又は交際費等に該当しないもの(広告宣伝費に準ずるもの)として損金の額に算入されます。

 また、自社製品等とは、原則として、法人が製造等を行った製品でその製品に法人名等が表示されているものをいいますが、法人名が表示されていない物品や他から購入した物品であっても、その提供に当たって、企業のイメ−ジアップなど実質的に宣伝的効果を生じさせるようなものであれば、これに含めて差し支えないものとされます。

 なお、損金算入の手続きとしては、法人税の確定申告書に明細等を記載する必要はあり

ませんが、自社製品をどこへ提供したのかを説明できる書類の保存が必要とされます。

                                  

税理士 中山清文