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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第5弾

知っておきたい最新の税務情報 第5弾 [2011.6.16]

東日本大震災で被害を受けた法人に対する国税関係の特例措置について
 この度の東日本大震災により被害を受けた法人を対象として、次のような特例措置などが設けられております。

 

申告・納付等の期限延長

 震災により、申告・納付を期限までにできない法人は、その期限が延長されます。

 これには、地域指定による延長と個別の申請による延長の2種類があります。

1 地域指定による延長
 岩手県、宮城県、福島県に納税地のある法人については、何ら手続きをする必要なく、平成23年3月11日以降に到来する申告・納付等の期限が自動延長されています。青森県及び茨城県に国税の納税地を有する者に係るものについては、平成23年7月29日とすることにされました。なお、この期日以降においても、東日本大震災による災害等により申告等ができない場合においては、個別に所轄税務署長に申請して、期限の延長措置を受けることができます。

2 個別の申請による延長
 上記1以外の地域に納税地のある法人についても、震災の影響により、申告・納付等をその期限までにできない場合には、「災害による申告、納付等の期限延長申請書」を税務署に提出することにより、災害がやんだ日から2ヶ月以内の範囲で、申告・納付等の期限が延長されます。「災害がやんだ日」とは、申告・納付等をするのに差し支えないと認められる程度の状態になった日をいいます。

 

法人税関係

1 震災損失の繰戻しによる法人税額の還付の特例

 法人の平成23年3月11日から平成24年3月10日までの間に終了する事業年度の欠損金額のうち、棚卸資産等について生じた震災による損失額を、前2年以内に開始する事業年度の所得金額に繰り戻して法人税額の還付請求をすることができます。

 なお、平成23年3月11日から同年9月10日までの間に終了する仮決算による中間申告期間(以下「中間期間」といいます。)においても、同様に還付請求することができます。

2 仮決算の中間申告による所得税額の還付の特例
 法人の平成23年3月11日から平成23年9月10日までの間に終了する中間期間において、棚卸資産等について生じた震災による損失額で一定のものがある場合には、仮決算の中間申告をすることにより、その中間期間に課される所得税額で法人税額から控除しきれなかった金額(その損失の額を限度)の還付を受けることができます。

3 被災代替資産等の特別償却の特例
 平成23年3月11日から平成28年3月31日までの間に、一定の代替資産等(以下の(1)または(2))を取得等して、事業の用に供した場合には、その事業の用に供した事業年度において、取得価額の15%〜30%(中小企業者は18%〜36%)の特別償却ができます。
(1) 被災した資産の代替資産としての建物、構築物、機械装置、船舶、航空機、車両運搬具
(2) 被災区域等で取得等する建物、構築物、機械装置
 この制度の適用を受ける場合には、確定申告書に「被災代替資産等の特別償却の償却限度額の計算に関する付表」を添付する必要があります。

4 特定の資産の買換えの場合の課税の特例
 平成23年3月11日から平成28年3月31日までの間に次の買換えを行った場合には、一定の要件の下、譲渡した資産に係る譲渡益に相当する金額の範囲内で、圧縮記帳の方法により損金算入することができます。
(1) 被災区域内の土地等、建物、構築物(平成23年3月11日前に取得されたものに限ります。)の譲渡をし、国内にある土地等、減価償却資産を取得する場合
(2) 被災区域外の土地等、建物、構築物の譲渡をし、被災区域内にある土地等、減価償却資産を取得する場合
 この制度の適用を受ける場合には、確定申告書に損金算入に関する申告の記載をし、かつ、「特定の資産の買換えにより取得した資産の圧縮額等の損金算入に関する明細書(別表13(5))」を添付する必要があります。

 

消費税関係

1 消費税課税事業者選択届出書の提出等に係る特例

 指定日(国税庁長官が別に定める日)までに消費税課税事業者選択届出書、不選択届出書又は消費税簡易課税制度選択届出書、不選択届出書を提出した場合には、本来の提出時期(適用を受けようとする課税期間の初日の前日)までに提出されたものとみなして、被災日を含む課税期間以後の課税期間について、その適用を受けること又はやめることができます。

 なお、指定日については、上記「申告・納付等の期限延長」を参考にしてください。

 

2 申告期限の延長に伴う消費税の中間申告書の提出に係る特例

 震災に係る国税通則法第11条の規定による申告期限の延長に伴い、消費税の中間申告書の提出期限と確定申告書の提出期限が同一の日となる場合には、中間申告書の提出は必要ありません。

※消費税の中間申告が必要な法人が、被災したことにより前年と事業状況に大幅な変動が生じている場合などは、前年の確定消費税額をもとにした中間申告によらず、仮決算により中間申告を行うこともできます。

 

税理士 花井洋一