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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第29弾

知っておきたい最新の税務情報 第29弾 [2013.5.7]

平成25年度税制改正
〜所得拡大促進税制の創設と雇用促進税制の改正〜

 平成25年1月29日に決定された税制改正大綱については、突貫工事で税制改正法案が作成され、同3月1日に衆議院に提出されました。その後3月22日に衆議院を通過し、3月29日に参議院も通過、異例のスピードで法案が成立しました。今回の税制改正案では、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の3つを三本の矢に例えて、これにより「成長と富の創出の好循環」を実現することとしています。この好循環の実現のために新しい様々な政策が創設又は改正されており、それはこの「税務に関する情報」でも順次お伝えしていくこととなりますが、今回は、新たに設けられた所得拡大促進税制を、雇用促進税制の改正と共にご紹介したいと思います。

 

1.所得拡大促進税制の創設

 創設された所得拡大促進税制は、一言で言うなら、給与を増額させた場合に、その増加額の10%の税額控除を認める、というものです。23年度税制改正で創設された雇用促進税制が増加人数に対して税額控除を認めるというものでしたので、雇用促進税制が人数増加、所得拡大促進税制が金額増加、と考えればよいでしょう。この2つの制度のどちらか一方の選択適用となります。

 

所得拡大促進税制の適用要件

 ・青色申告書を提出する事業者であること。

 ・雇用者給与等支給額が、基準雇用者給与等支給額(※)に対して5%以上増加していること。

 ・雇用者給与等支給額が、前事業年度の雇用者給与等支給額以上であること。

 ・一人あたりの平均給与等支給額が、前事業年度以上であること。

  ※基準雇用者給与等支給額:平成25年4月1日以後に開始する各事業年度のうち、
   最も古い事業年度の直前の事業年度の、国内雇用者に対する給与等の支給額
  (直前事業年度が12月に満たない場合又は直前事業年度がない場合は一定の調整後の金額)

 

 適用額=増加額×10%(法人税の10%(中小企業者は20%)を上限)

 

 通常、適用初年度の場合は前事業年度の給与等支給額が基準雇用者給与等支給額となりますので、一人あたりの平均給与を維持しながら雇用者給与等支給額を前事業年度より5%以上増加させれば、その増加額の10%の税額控除を受けることができます。

 

 

2.雇用促進税制の改正

 雇用促進税制も今回改正されました。(1)税額控除額が、一人当たり20万円から40万円に引き上げられます。(2)適用要件のうち基準雇用者数の計算における前期末の雇用者から、適用年度終了の日において高年齢継続被保険者に該当する者が除外されます。

 

雇用促進税制の適用要件

 ・青色申告書を提出する事業者であること。

 ・事業年度開始から2か月以内に公共職業安定所に「雇用促進計画」を提出していること。

 ・「雇用保険一般被保険者」が10%以上、かつ5人以上(中小企業は2人以上)増加していること。

 ・給与支給額が比較平均給与等支給額(※)以上であること。

 ・前事業年度から当該事業年度にかけて、会社都合離職者がいないこと。

 ・設立事業年度でないこと。

  ※比較平均給与等支給額:前年度支給額+(前年度支給額×雇用増加割合×30%)

 

 適用額=雇用増加数×40万円(法人税の10%(中小企業者は20%)を上限)

 


 どちらの制度も、本気で増員や昇給を考えている企業を応援するとても価値のある制度ですが、いずれも小手先の人数調整などで簡単に適用を受けられる条件にはなっていませんので、適用可能性のある企業は事前によく検討されることをおすすめいたします。

 

税理士 本間拓巳