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知っておきたい最新の税務情報 第32弾 [2013.8.12]

消費税の税率が引き上げられることに伴う対応方法について考える


はじめに

 社会保障の安定財源の確保と財政の健全化を図る観点から提出された「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」及び「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律」が平成24年8月10日に可決・成立し、8月22日に公布された。法律の制定を受けて、消費税率は、平成26年4月1日から消費税と地方消費税を合わせた消費税率8%(消費税6.3%,地方消費税1.7%)となり、平成27年10月1日からは、消費税率は10%(消費税7.8%,地方消費税2.2%)となる。平成25年3月13日には、「消費税法施行令の一部を改正する政令」が公布され、平成25年3月25日には「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いについて」が示された。さらに、「平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A」が国税庁から示された。


消費税率の引き上げに伴う主な経過措置について
 改正後の税率は、適用開始日以後に行われる資産の譲渡等、課税仕入れ及び保税地域から引き取られる課税貨物に係る消費税について適用される。他方で、適用開始日前に行われた資産の譲渡等、課税仕入れ及び保税地域から引き取られる課税貨物に係る消費税については改正前の税率が適用される。
 ただし、適用開始日以後に行われる資産の譲渡等のうち一定のものについては、開始日前の税率を適用するなどの経過措置が講じられているので、下記HPをご参照していただきたい。

平成 26 年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する
経過措置の取扱いQ&A


国税庁が示す以外に、消費税の税率が引き上げられることに対する注意点
 国税庁より公表されているQ&A以外の注意点について、いくつか考えてみる。
1. 適正な価格転嫁のための対策
 戦略的に価格設定されている総額表示で、例えばお得感を出すため、98円で販売している商品を、消費税が上がったからといって、100円と表示することがよいかどうかなど、早めに戦略を検討することが必要だろう。
 ただし、施行日前に仕入れた商品は消費税5%が適用され、施行日以後に販売した場合8%が適用される。この差額3%分をだれが負担するのかという誤解もあるようだが、売上と仕入れの適用税率の違いによって事業者の損益に影響を及ぼすことはないであろう。
2. 資金繰り相談と中間申告制度
 5%から8%へ税率が引き上げられることで、消費税の納付額も増加することは容易に想像できる。これまでは、直前の課税期間の確定消費税額が48万円以下であった場合に中間申告をすることができなかったが、今回の改正によって届出を行うことで、任意の中間申告(年1回)が可能となった。しかし、この制度だけでは企業の資金繰り対策は、不十分である。毎月納付するつもりで積立預金などを行うことで資金繰り対策を行う必要があるだろう。
3. ソフトウェアの改訂について
 税率が変わるので、3月までの請求処理と4月以降の請求処理の方法が違ってくる。また会計帳簿も税率が違ってくる。例えば、物販業であれば、10日締め、20日締めというときには、1回の請求書の中で、税率が2つに分かれてくることになる。このような対応に踊らされることなく、2度の増税への対応として金と時間をかけずシンプルに対応していくことが必要であろう。また会計ソフトについて考えると、すでに平成26年4月末決算の会社は、新税率への変更に適応しなければならないことを頭に入れておく必要がある。
 上記に示したことは、一部の課題である。税制改正においても消費税の税率を引き上げることに対する対策は施されているので、早めに対策を立て検討しておくことが必要であろう。


以上

鹿野尚宏