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知っておきたい最新の税務情報 第39弾 [2014.03.14]

消費税転嫁特別措置法について

 消費税転嫁特別措置法(正式には「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法」といいます)が平成25年10月1日より施行され、平成29年3月31日まで適用されます。
 皆さんご存知のように、平成26年4月1日から消費税が8%になります。この消費税転嫁特別措置法では、消費税率の引き上げに際して消費税の転嫁がスムーズに行われるように、①価格交渉力の強い大規模な小売業者による立場の弱い中小の納入業者に対する消費税の価格転嫁の拒否等の禁止、②「消費税還元セール」などの消費税の転嫁を阻害する表示の禁止、③値札の貼替えなどの事務負担の軽減のため、価格表示に関して総額表示義務の停止、④業界団体において消費税の転嫁や表示の方法を決定する行為の独占禁止法の適用除外、の4項目が規定されています。


1 消費税の転嫁拒否等の行為の是正に関する特別措置
 特定事業者は平成26年4月1日以降に特定供給事業者が供給する商品又は役務について、消費税の転嫁を拒む下記の行為が禁止されます。
 特定取引事業者がこの規定に違反したと認められた場合には、公正取引委員会がその特定取引事業者に対して違反行為の是正を勧告し、その旨が公表されます。
   (1) 特定事業者(規制される側)(買手)
    ① 一般消費者が日常使用する商品の小売業を行う者で規模が
     大きいもの(大規模小売事業者)
    ② 法人事業者で下記(2)②の事業者等から継続して商品等の供給を受けているもの
   (2) 特定供給事業者(売手)
    ① 上記(1)①の大規模小売事業者に継続して商品等の供給をしている事業者
    ② 次に掲げる事業者
    ・個人事業者
    ・人格のない社団等である事業者
    ・資本金等の額が3億円以下の事業者
   (3) 禁止される行為
    ① 減額・買いたたき
     消費税分の全部又は一部を事後的に対価の額から減じたり、調達価格の低減等の
     状況変化がないのに、消費税率引上げ前の税込価格に消費税率引上げ分を
     上乗せした額よりも低い対価を定めること
    ② 商品購入、役務利用又は利益提供の要請
     特定供給事業者に対して消費税の転嫁に応じる代わりに、自社の指定する商品を
     購入させること
    ③ 本体価格での交渉の拒否
     消費税を含まない本体価格で交渉したいという特定供給事業者からの申出を拒否すること
    ④ 報復行為
     転嫁拒否をされた特定供給事業者が、上記①〜③の行為が行われていることを公正取引
     委員会などに知らせたことを理由に、取引の数量を減らしたり、取引を停止したりする
     など、不利益な取扱いをすること



2 消費税の転嫁を阻害する表示の是正に関する特別措置
 平成26年4月1日以降に供給する商品又は役務の取引について、消費税分を値引きする等の宣伝や広告が禁止されます。
 次のような表示が禁止されます。

① 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示
  「消費税はいただきません」
  「消費税は当店が負担します」など
② 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる旨の表示で
  あって消費税との関連を明示しているもの
  「消費税率上昇分値引きします」など
③ 消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示であって②に掲げる表示に
  準ずるもの
  「消費税相当分、次回の購入に利用できるポイントを付与します」など



3 価格の表示に関する特別措置
 (1)平成25年10月1日以降消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保や事業者の値札の貼替えなどの
   事務負担に配慮するため、表示価格が税込価格であると誤認されないための措置を講じて
   いれば、「税込価格」を表示しなくてもかまいません。
    ※消費者への配慮の観点から、上記の特例を受ける事業者はできるだけ
     速やかに「税込価格」を表示するよう努めることとされています。
 【具体的な表示の例】
    (例1)
    値札、チラシ、ポスター、商品カタログ、インターネットのウェブページ等において、
    商品等の価格を次のように表示する
      「○○円(税抜)」 「○○円(税抜価格)」 「○○円(本体価格)」 「○○円+税」

    (例2)
    個々の値札等においては「○○円」と税抜価格のみを表示し、別途、店内の消費者が商品等
    を選択する際に目に付きやすい場所に、明瞭に、「当店の価格は全て税抜価格となってい
     ます。」といった掲示を行う

 (2)事業者が、税込価格に併せて、税抜価格を表示する場合において、税込価格が明瞭に表示され
   ているときは、景品表示法第4条第1項(不当表示)の規定は適用しないこととされました。
 

4 消費税の転嫁及び表示の方法の決定に係る共同行為に関する特別措置
 平成26年4月1日以降に供給する商品又は役務を対象にした、事業者又は事業者団体が行う転嫁カルテル・表示カルテルが、公正取引委員会への届出を条件に独占禁止法の適用除外となります。


  (1)消費税の転嫁の方法の決定に係る共同行為(転嫁カルテル)
    下記のような取扱いを事業者団体全体で統一して行うことを決めること。
    (例1)事業者がそれぞれ自主的に定めている本体価格に、消費税額分を上乗せすること
    (例2)消費税額分を上乗せした結果、計算上生じる端数について、切上げ、切捨て、
      四捨五入等により合理的な範囲で処理すること
    ※税込価格や税抜価格(本体価格)を決めることは、適用除外の対象にはなりません。
    ※転嫁カルテルについては、参加事業者の3分の2以上が中小事業者であることが必要です。

 【中小事業者の範囲】
 ① 製造業、建設業、運輸業の場合
  資本金等の額が3億円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が300人以下の会社又は個人
 ② 卸売業の場合
  資本金等の額が1億円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が100人以下の会社又は個人
 ③ サービス業の場合
  資本金等の額が5千万円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が100人以下の
  会社又は個人
 ④ 小売業の場合
  資本金等の額が5千万円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が50人以下の会社又は個人
 ⑤ 政令で定める業種
  資本金等の額が業種ごとに政令で定める金額以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が業種
  ごとに政令で定める数以下の会社又は個人
 ⑥ 上記以外の業種
  資本金等の額が3億円以下の会社、あるいは常時使用する従業員数が300人以下の会社又は個人


(2)消費税についての表示の方法の決定に係る共同行為(表示カルテル)
 下記のような表示方法を事業者団体全体で行うことを決めること。
  (例1)税率引上げ後の価格について、「消費税込価格」と「消費税額」とを並べて表示する
     方法を用いること
  (例2)税率引上げ後の価格について、「消費税込価格」と「消費税抜価格」とを並べて表示する
     方法を用いること


春田 猛