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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第48弾

知っておきたい最新の税務情報 第48弾 [2014.12.13]

年末調整の要点チェック

 今年も年末調整の時期を迎えました。今回は年末調整に関係する今年の主な改正点と留意点をピックアップしてご説明します。


今年の主な改正点

 10月20日に所得税法施行令が一部改正され、「通勤のため自動車などの交通用具を使用している給与所得者に支給する通勤手当」の非課税限度額が引き上げられました。
<改正後の非課税限度額>                      (抜粋)

区 分 課税されない金額
改正後
改正前
自動車や自転車などの交通用具を使用している人に支給する通勤手当
通勤距離が片道55km以上
である場合
31,600円
24,500円
通勤距離が片道45km以上
55km未満である場合
28,000円
通勤距離が片道35km以上
45km未満である場合
24,400円
20,900円
通勤距離が片道25km以上
35km未満である場合
18,700円
16,100円
通勤距離が片道15km以上
25km未満である場合
12,900円
11,300円
通勤距離が片道10km以上
15km未満である場合
7,100円
6,500円
通勤距離が片道2km以上
10km未満である場合
4,200円
4,100円
通勤距離が片道2km未満
である場合
(全額課税)
同 左

 この改正後の規定は、平成26年4月1日以後に支払われるべき通勤手当について適用されます。
 今回の改正を受けて、通勤手当支給額を改訂し改正後の非課税限度額まで引き上げる事も考えられます。その際に、4月分以降の通勤手当まで遡及して支給額を引き上げ、差額を追加支給した場合には、追加支給分についても改正後の非課税限度額が適用されるものと考えられます。ただし、あくまで4月1日以後に受けるべき通勤手当が対象ですので①平成26年3月31日以前に支払われた通勤手当、②3月31日以前に支払われるべき通勤手当で4月1日以後に支払われるもの、③前記①又は②の通勤手当の差額として追加支給されるものについては適用がありません。
 なお、改正前の非課税規定を適用して既に支払われた通勤手当については、改正前の非課税規定により所得税及び復興特別所得税の源泉徴収が行われていますが、改正後の非課税規定を適用した場合に過納となる税額は、今年の年末調整の際に精算することになります。(国税庁のHPに具体例が掲載されています。)


複数の勤務先で勤務する者等の年末調整

 近年は勤務形態が多様化してきており、同時に複数の会社等で勤務する方も少なくないですが、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」(以下「申告書」と言います。)はいずれか一箇所にしか提出できません。そのため申告書の提出がない者に対して給与を支払う場合は、原則として源泉徴収税額表乙欄により税額を徴収(いわゆる乙欄徴収)します。            
 今年中に複数で勤務していた者の年末調整は、その者が今年最後に給与の支払いを受ける時に申告書を提出している勤務先において行います。
 例えば、A社(当初の申告書提出先)とB社で同時にパート勤務していたXが、年の中途でB社の正社員となり、B社のみで勤務することとなった場合は、通常A社を退社後にB社に申告書を提出します。この場合のXの年末調整は、B社がA社支給分の給与を合算[下図中(a)+(b1)+(b2)]して計算することになります。

Xの今年の勤務状況

 ただし、B社が年末調整を行う際に、何らかの理由で、XからA社分の源泉徴収票の提出がない場合には、年末調整を行うことはできません。この場合B社は、B社支給分の給与(図中(b1)+(b2))につき、年末調整を行っていない旨を記載した源泉徴収票をXへ交付します。(Xは、年明けに確定申告により税金の過不足を精算することになります。)


扶養親族等の所得要件(年収≠所得)

 配偶者や扶養親族につき配偶者控除や扶養控除を受けるためには、対象となる親族等の今年中の所得金額が38万円以下であることが要件の一つとなっていますが、この所得金額はいわゆる年収とは異なりますので、主なものについて再度ご確認下さい。

給与所得 給与収入−給与所得控除(最低65万円)=所得金額
給与収入が103万円以下であれば103万円−65万円=38万円以下
雑 所 得
(公的年金)
年金収入−公的年金等控除
(65歳以上は最低120万円、65歳未満は最低70万円)=所得金額
・65歳以上の人 
 年金収入が158万円以下であれば158万円−120万円=38万円以下
・65歳未満の人 
 年金収入が108万円以下であれば108万円−70万円=38万円以下
※介護保険料等が天引きされている場合は、天引き前の金額です。
雑所得
(民間の年金保険、原稿料、講演料など)
総収入−必要経費=所得金額
 内職者など家内労働者の必要経費は、65万円(他に給与所得がある場合には、給与所得控除額を控除した残額)まで認められる特例があり、内職収入等が103万円以下であれば38万円以下となります。
 民間の年金保険は、保険会社等から所得金額等を記載した資料が毎年送付されますので、通常はそれにより判断します。

 なお、給与と年金など複数の所得がある場合には、それぞれの所得区分で計算した所得金額の合計額が38万円以下である必要があります。


税理士 後藤大輔