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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第55弾

知っておきたい最新の税務情報 第55弾 [2015.07.07]

消費税の事前届出

 消費税には選択適用できる規定がありますが、そのうちいくつかは適用を受けるために事前に届出が必要です。適用を受けたいと思った時には既に手遅れという事態は避けたいものです。そこで、これらの解説をします。


1.課税期間の短縮

 課税期間とは原則として、個人事業者の場合、1月1日から12月31日までの期間で、法人の場合は事業年度です。
 課税期間短縮の活用として次の例が考えられます。
例えば消費税の還付を受けたい場合、原則として、中間申告では還付を受けられません。消費税の還付は確定申告の時のみで通常は年1回です。課税期間を短縮することにより、4回(届出時期などによっては回数が異なる場合もあります)に分けて還付を受けることができます。
 この規定の適用を受けるためには、その受けたい下記の期間の前期間までに(例えば個人事業者が10月1日から適用を受けたい場合は9月30日まで)課税期間特例選択届出書を提出する必要があります。
 この届出をすることにより、課税期間が下記のように変わります。
個人事業者の場合…1月1日から3月31日まで、4月1日から6月30日まで、
         7月1日から9月30日まで、10月1日から12月31日までの各期間
法人の場合…事業年度を開始の日から3月ごとに区分した各期間


2.課税事業者の選択

 基準期間の課税売上高が1,000万円以下の事業者は納税義務が免除されます。免税事業者は、納税義務はない代わりに消費税を計算した結果、還付になる場合であっても、還付を受けられません。輸出業者などのように常に消費税の還付が発生する事業者や多額の設備投資を行う予定の事業者などは課税事業者を選択することにより、消費税の還付を受けることができます。
 この規定の適用を受けるためには、その受けたい課税期間の前課税期間の終了する日までに課税事業者選択届出書を提出する必要があります。
※基準期間とは個人事業者の場合、その年の前々年です。法人の場合は原則として、その事業年度の前々事業年度です。


3.簡易課税制度
(ⅰ)簡易課税の選択

 基準期間の課税売上高が5,000万円以下の事業者は、原則的な仕入税額控除の計算方法に替えて、簡易課税制度により仕入税額控除を計算する方法も選べます。一旦選択すると、必ず簡易課税の方法により計算しなければなりません(原則的な計算方法は適用できません)。この規定の適用を受けるためには、その受けたい課税期間の前課税期間の終了する日までに簡易課税制度選択届出書を提出する必要があります。


(ⅱ)計算方法

 課税標準額に対する消費税額から売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額を差し引いた金額に、事業の種類に応じて下記の仕入率を掛けて求めた金額を仕入税額控除の金額とします。
第一種事業…90% 第二種事業…80% 第三種事業…70%
第四種事業…60% 第五種事業…50% 第六種事業…40%


(ⅲ)事業区分

第一種事業…卸売業  第二種事業…小売業
第三種事業…農業,林業,漁業,鉱業,建設業,製造業,電気業,ガス業,熱供給業,水道業
第五種事業…不動産業,運輸通信業,サービス業(飲食店業は第四種),金融業,保険業
第六種事業…不動産業
第四種事業…第一〜第三種と第五〜第六種以外の事業や固定資産の譲渡
※平成27年4月1日以後に開始する課税期間からは、金融業,保険業は第五種に、不動産業は新たに追加される第六種に変わりました。


4.適用をやめたい場合

 上記1〜3の規定の適用を一旦受けた後に取り止めることも可能です。そのやめたい課税期間の前課税期間までに選択不適用届出書を提出する必要があります。ただし、上記1〜3の規定は原則として2年間継続適用した後でなければ、取り止めることはできません。


税理士 西田好伸