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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第59弾

知っておきたい最新の税務情報 第59弾 [2015.11.07]

外国に居住する親族についての扶養控除

 最近は国際化の進展により外国籍の方を従業員として雇用する機会も増えてきました。そこで年末調整の時期も近付いた今回は、平成27年度税制改正の中から、外国人従業員の方が扶養控除等を適用するための添付資料の厳格化について説明します。

1.改正の背景

 既に新聞等で報じられていますが、扶養控除制度を利用して、海外に多数の扶養親族がいるかのような申告をし、不当に課税を免れているという事例が問題となってきました。これを受けて、外国に居住する親族等について扶養控除等の適用を受けるための手続が厳格化されました。
 所得税法上の扶養親族とは、生計を一にする親族で、合計所得が38万円以下である者をいい、このうち16歳以上の者が控除対象の扶養親族となります。これは、親族が外国籍であっても、外国に居住していても当然対象となります。しかし、今までは扶養の事実を証明する書類の添付又は提示に関する規定は特に無かったため、その確認方法は実務上ばらつきがあったと思われます。

2.改正の内容

 そこで、平成27年度税制改正において以下のような規定が設けられました。
(1)給与等の源泉徴収において、外国に居住する親族について扶養控除等の適用を
  受ける場合には、給与等支払者に提出する扶養控除等申告書に「親族関係書類」を

  添付又は提示しなければならない。
(2)年末調整において、外国に居住する親族について扶養控除等の適用を
  受ける場合には、「送金関係書類」を給与等支払者に提出する扶養控除等申告書に
  添付又は提示しなければならない。
(3)確定申告において、外国に居住する親族について扶養控除等の適用を
  受ける場合には、「親族関係書類」及び「送金関係書類」を確定申告書に
  添付又は提示しなければならない。

3.各書類の説明

 ここで「親族関係書類」とは、次の①又は②のいずれかの書類で、その外国に居住する者(非居住者)がその居住者(納税者)の親族であることを証するものをいいます。
①戸籍の附票の写しその他の国又は地方公共団体が発行した書類及びその親族の旅券の写し
②外国政府又は外国の地方公共団体が発行した書類

 (その親族の氏名、生年月日及び住所又は居所の記載があるものに限ります。)
 一方、「送金関係書類」とは、次の書類でその居住者(納税者)がその非居住者である親族の生活費又は教育費に充てるための支払を、必要の都度、各人に行ったことを明らかにするものをいいます。
①金融機関の書類又はその写しで、その金融機関が行う為替取引により
 その居住者(納税者)からその親族に支払いをしたことを明らかにする書類
②いわゆるクレジットカード発行会社の書類又はその写しで、
 そのクレジットカード発行会社が交付したカードを提示して
 その親族が商品等を購入したこと等及びその商品等の購入等の代金に相当する額を
 その居住者(納税者)から受領したことを明らかにする書類
 そして、上記の各書類には訳文を添付又は提示する必要があるとされています。

4.適用年度

 この改正の適用は平成28年以降となりますが、該当がある場合は早めに書類の準備を進めておいた方がよいでしょう。


税理士 林 享