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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第84弾

知っておきたい最新の税務情報 第84弾 [2017.12.07]

セルフメディケーション税制(医療費控除の特例)

 平成29年分の所得税の確定申告からセルフメディケーション税制がスタートします。健康の保持増進及び疾病の予防への取組として一定の取組を行っている方が、自己又は生計を一にする親族等のために対象医薬品等の購入費を支払った場合には、医療費控除を受けることができます。セルフメディケーション税制は、医療費控除の特例ですので、従来の医療費控除との選択適用となります。


1 適用要件
(1)対象者

 申告される方、本人が、適用を受けようとする年分に健康の保持増進及び疾病の予防への取組として「一定の取組」を行っていることが必要となります。申告される方、本人が取組を行っていない場合は、控除を受けることはできません。「一定の取組」の具体例は以下のとおりです。
 ○ 健康保険組合や市区町村国保等が実施する健康診査【人間ドック、各種健(検)診等】
 ○ 予防接種【定期接種、インフルエンザワクチンの予防接種】
 ○ 勤務先で実施する定期健康診断【事業主検診】
 ○ 特定健康診査(いわゆるメタボ健診)


(2)対象医薬品

 セルフメディケーション税制の対象医薬品とは、医師によって処方される医薬品からドラッグストア等で購入できるOTC医薬品に転用された医薬品(スイッチOTC医薬品)のことであり、これら対象医薬品には、領収書等にセルフメディケーション税制の対象商品である旨が表示されています。具体的な品目一覧は、厚生労働省ホームページに掲載の「対象品目一覧」をご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124853.html
 なお、一部の対象医薬品については、その医薬品のパッケージにセルフメディケーション税制の対象である旨を示す識別マークが掲載されています。

<セルフメディケーション税制 共通識別マーク>


2 控除額の計算方法

 セルフメディケーション税制による医療費控除の金額は、実際に支払った医薬品等の購入費の合計額(保険金などで補填される部分を除きます。)から1万2千円を差し引いた金額(最高8万8千円)です。


3 適用を受けるための手続き

 セルフメディケーション税制の適用に関する事項を記載した所得税の確定申告書を提出してください。
 また、次の(1)と(2)の書類を所得税の確定申告書の提出時に添付又は提示する必要があります。
(1)医療費控除に関する明細書(セルフメディケーション税制による特例用)
 平成29年分から平成31年分までの所得税の確定申告については、経過措置として明細書に代えて、領収書などを添付又は提示することも可能。
(2)セルフメディケーション税制の適用を受ける方がその適用を受けようとする年分に一定の取組を行ったことを明らかにする書類(氏名、取組を行った年及び取組に係る事業を行った保険者、事業者若しくは市区町村の名称又は取組に係る診察を行った医療機関の名称若しくは医師の氏名の記載があるものに限ります。)具体例は以下のとおりです。
 ○ 人間ドックやがん検診を始めとする各種健診(検診)の領収証又は結果通知表
 ○ インフルエンザの予防接種の領収証
 ○ 職場で受けた定期健康診断の結果通知表
 ○ 特定健康診査の領収証又は結果通知表
 なお、結果通知表は、健診結果部分を黒塗りなどした写しでも差し支えありません。


4 適用を受けた後の注意点

 上記、明細書の記入内容を確認するため、所得税の確定申告期限等から5年間、税務署等から特定一般用医薬品等購入費の額を証明する書類、例えば領収書などの提出又は提示を求められることがあります。領収書などを添付されない場合は、ご自宅等で保管してください。


税理士 清水裕雅