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HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第101弾

知っておきたい最新の税務情報 第101弾 [2019.05.31]

平成31年度税制改正—中小企業者を対象とした法人課税に関する改正についてー

 平成31年度は消費税率の引上げが予定されている中、引き続き景気回復の流れを持続し、企業に対しては収益増加分を賃金上昇、雇用拡大や設備投資の増加につなげることが期待されています。これまでも中小企業者向けの優遇措置が多く導入されてきましたが、今回は平成31年度税制改正のうち、中小企業者に関係する主な改正点についてご説明します。


1.中小企業者の法人税軽減税率の特例の適用期限の2年延長

 現在、中小法人(資本金1億円以下の法人)の法人税率は、以下のとおりです。

 平成30年4月1日から平成31年3月31日までに開始する事業年度
  ・所得金額年800万円以下の部分      15%
  ・所得金額年800万円超の部分      23.2%

 年800万円以下の軽減税率対象部分については、本来は19%のところ、特例によってさらに15%に軽減されています。
 今回の改正において、この特例の適用期限が2年延長され、令和3年3月31日までに開始する事業年度については引き続き15%が適用されることになりました。


2.中小企業投資促進税制の適用期限の2年延長

 中小企業投資促進税制とは、中小企業者(指定事業あり)が一定の設備投資(機械装置、ソフトウェアなどの取得)を行った場合に、取得価額の30%の特別償却又は7%の税額控除の適用を認めるものです。
 平成31年3月31日の適用期限が、2年延長され、令和3年3月31日までに取得した事業の用に供した対象設備について適用されることになりました。


3.中小企業経営強化税制の適用期限の2年延長

 中小企業経営強化税制とは、中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けた中小企業者(指定事業あり)が一定の設備投資(機械装置、器具備品、建物付属設備、ソフトウェアなどの取得)を行った場合に、即時償却又は取得価額の7%(資本金3,000万円以下の法人は10%)の税額控除の適用を認めるものです。
 平成31年3月31日の適用期限が、2年延長され、令和3年3月31日までに取得し、事業の用に供した対象設備について適用されることになりました。


4.商業・サービス業・農林水産業活性化税制の2年延長

 商業・サービス業・農林水産業活性化税制とは、認定経営革新等支援機関等から経営改善に関する指導及び助言を受けた中小企業者(指定事業あり)が一定の設備投資(器具備品、建物付属設備の取得)を行った場合に、取得価額の30%の特別償却又は7%の税額控除の適用を認めるものです。
 平成31年3月31日が適用期限とされていましたが、今回の改正により2年延長され、令和3年3月31日までに取得し、事業の用に供した対象設備について適用されることになりました。なお、平成31年4月1日以後に取得する経営改善設備については、経営改善により売上高または営業利益の伸び率が年2%以上となる見込みであることについて認定経営革新等支援機関等の確認を受けることが適用要件に加わりました。


5.大規模法人の範囲拡大と中小企業者の範囲縮小

 みなし大企業の判定における大規模法人の範囲が拡大されました。
 大規模法人とは、以下の法人のことを指します。
  ・資本金又は出資金の額が1億円超の法人
  ・資本又は出資を有しない法人で常時使用従業員数が1,000人超の法人

 このような大企業に支配されている法人は、みなし大企業と呼ばれ、たとえ資本金1億円以下の法人であっても中小企業者向けの優遇措置は適用されません。
 今回の改正では、大規模法人に以下の法人が加わることになりました。
  ・大法人(資本金の額もしくは出資金の額が5億円以上である法人等)の100%子法人
  ・100%グループ内の複数の大法人に発行済株式又は出資の全部を保有されている法人
 これにより、優遇税制を受けられる中小企業者の範囲が縮小することになりました。
 なお、上記の中小企業者とは、次に掲げる法人のことをいいます。

(1)期末資本金の額が1億円以下の法人(ただし、①同一の大規模法人に発行済株式等の総数の2分の1以上を所有されている法人及び②2以上の大規模法人に発行済株式等の総数の3分の2以上を所有されている法人を除く)
(2)資本又は出資を有しない法人のうち、常時使用する従業員数が1,000人以下の法人

税理士 川村 美香