労務に関する問題

税務に関する問題

金融に関する問題

平井先生の労務のツボ

税務に関する問題

金融に関する問題

セミナー

検定

キラリ★この企業

電話でのお問い合わせ

お問い合わせ メールはコチラ

税務に関する情報

HOME労務・税務・金融税務に関する情報 > 知っておきたい最新の税務情報 第109弾

知っておきたい最新の税務情報 第109弾 [2020.01.31]

マイホームの売却と譲渡所得税の特例について

マイホーム(居住用財産)は人々の生活の基盤となりますが、何らかの事情でマイホームを手放したり買い換えたりしなければならないこともあります。そんな時に、通常の不動産売却と同様の税負担が課されると、新しいマイホームの購入や住宅ローンの返済が困難となり、酷な結果となりかねません。そこで、マイホームの売却には各種の税制上の優遇措置が設けられています。



1.居住用財産の譲渡所得の特別控除

 不動産を売却した際に所得が生じた場合には、その生じた所得に対して税金の負担が発生します。居住用財産を譲渡した場合でも、基本的には同様ですが、例外的に計算された譲渡所得から最高3000万円を控除する特例があります。この特例は譲渡先が親族の場合には適用されません。また、店舗併用住宅については、自己の居住の用に供している部分に限られます。居住用財産を空き家又は他の用に供した場合でも、その居住の用に供されなくなった日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡したときは、この特例の適用が受けられます。さらに、家屋を取り壊し、土地等のみを譲渡した場合でも一定の要件の下、特例を受けることができます。



2.居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例

 自己の居住用財産である土地家屋等で、その所有期間がその譲渡の年の1月1日において10年を超えるものの譲渡をした場合には、一定の要件の下、通常15%の所得税が10%に軽減(分離課税長期譲渡所得が6000万円を超える部分については15%)されます。この特例は「1、居住用財産の譲渡所得の特別控除」と併用することができます。



3.被相続人の居住用財産の譲渡

 被相続人の居住用財産が空き家となることへの対策としての制度として、相続又は遺贈により被相続人居住用家屋及び敷地を取得した相続人が平成28年4月1日から令和元年12月31日までの間に、その取得した被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等について、一定の要件を満たす譲渡をした場合には、上記「1、居住用財産の譲渡所得の特別控除」を適用できます。一定の要件には「被相続人居住用家屋」と「被相続人居住用家屋の敷地等」の両方を取得した相続人に限定されること、譲渡対価が1億円を超える場合には特例を適用できないことなどがあります。



4.特定の居住用家屋の買換え等

 ①令和元年12月31日までに特定の居住用財産を売却し、②代わりの居住用財産(買換資産)を取得し、かつ、③その取得の日から譲渡の日の属する年の翌年12月31日までにその買換資産を自己の居住の用に供したときは、一定の要件の下、譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができます。この場合の繰り延べは、買い換えた居住用財産を将来売却した際に、実際の売却益に、特例を受けて繰り延べた売却益を加えて譲渡益として課税されるという意味です。売却代金が1億円以下であること、自分が住んでいる家屋を売るか、家屋とともにその敷地や借地権を売ることなど、適用要件が厳格であるため注意が必要です。

 マイホームの売却には、非常に多くの特例が準備されていることが分かります。これを知らないと、負担する必要がない多額の税を負担することにもなりかねませんので注意が必要です。一方で、特例の適用には厳格な要件が課されている場合もあり、また、特例の適用の可否や特例の重複適用の是非など、納税者がご自信で判断するには困難が伴うものと思われます。さらに、特例適用は、譲渡の翌年3月15日の期限内に確定申告をすることが必要な上に、提出書類も多く、その準備も煩雑です。税理士によく相談し、事前に十分な検討をするとともに時間の余裕をもって確定申告に臨むことをおすすめします。